
____家をなおす〜床下〜
―もくじ―
-床下-
畳をめくると、長年の湿気でボロボロに腐り落ちた木々があらわになったのです。私は、それらをきれいに拾い集め、外へと放り出しました。そこに残ったのは、おおよそ床を支えることなど忘れ去ってしまったような、老いぼれた骨組みたちだったのです。

家の床下の大まかな構造は順番に、
床板
↑
捨て貼り
↑
根太
↑
大引き
↑
土台
↑
基礎
↑
地面
という風になっています。
築100年を超える家でも、
畳
↑
捨て貼り
↑
根太
↑
大引き
↑
柱→土台
↑
束石(基礎)
という感じで、主な構造は、それほど変わらないように感じます。
私が手探りながら、使えるものは残しつつ、ひとつひとつ勉強しながら床下の再生を試みた手順を、ここでは記したいと思います。
-根太と大引き-
「大引き」は、土台から土台へ90~120mmほどの角材を900mm間隔に渡したもので、根太を支える重要な骨組みです。一定の間隔で床束を置き、重みがかかっても沈むことのないように構成されます。
大引きの上に、約300mm間隔で梁の直行方向に渡されるのが、「根太」です。一般には、45mm×60mmの角材が使用されます。
-大引きの修繕-
鎖落ちた根太、大引きを取り外し、綺麗に掃除すると、大引きの修繕に入ります。
1.大引きの足りない部分の寸法を測る
大引きの腐り落ちだ部分を取り外し、綺麗に残った部分を束の上にかかる部分で落としてしまいます。束の上にする事で、修理した部分と、綺麗に残した部分の繋ぎ目を安定したものにします。床の下の骨組みなので、中途半端に浮いた部分で繋ぎ目を作ってしまうと床としては成り立たなくなります。よっぽど例外ではない限り、つかの上ちょうど中心のところに繋ぎ目を合わせると良いでしょう。そこで、これから継ぎ足しに必要な部分の寸法を測ります。
2.材料を用意する
1.で計った寸法どうりに材料を加工します。寸法は、一度、大きめに切っておいてから、ぴったりに加工することをおすすめします。
加工の手順は、
少し大きめに用意する
寸法ぴったりに鉛筆で下書き
ノコギリで、鉛筆の線通りに切っていく
(職人さんは、よく電動の丸鋸を使いますが、切りすぎや間違い、怪我を防ぐことを考えると、あまりやったことがない人は手ノコを使うことをおすすめします。)

という感じです。
3.材料をはめ込む
作った材料をはめ込んでみます。この時は慎重にはめましょう。大きすぎる材料を無理やりはめ込もうとすると、綺麗なところが割れてしまったり、崩れてしまったりする恐れがあります。大きいなと思うと、少し削ってもう一度チャレンジしてみましょう。カナヅチで少し強めに叩いてハマるくらいがちょうどいいでしょう。
4.束を立てる
補強の束を立てます。しっかりとはめ込んでも、やはり古い束は、劣化が進んでいたり、うまく安定しにくかったりします。
束は、ホームセンターでも売っている、「構成束」というものを使います。これは軽量ですが丈夫で、上下高さの調整ができるという利点もあり、プロの大工さんも使う代物です。各種大きさがありますので、地面から大引きまでの高さを測った上で、あったものを選びましょう。
構成束は、丈夫で、折れたり下がったりはまずないと思って良いのですが、下の地面が弱いと、簡単に束が地面にめり込んで束の意味をなさなくなります。束
を立てるところにはセメントブロックや、石などをおいて地盤を強くしましょう。
その上に構成束を立てるのですが、ずれない様に束とブロックをコンクリートボンドで止めておくと良いでしょう。
そして、大引きの下端にしっかりとかませます。構成束は、胴部分をくるくる回すことで上下の調節が可能です。この時に、大引きの上に水平器を乗せて、水平を保っているかを確認しながら水平も合わせます。この時の水平がずれていると、床の水平もずれてしまいます。しっかりと合わせましょう。
構成束と大引きをビスでとめます。束にはビス穴があいているので、そこからビスを揉んで固定すると、大引きの修繕は完了です。



-根太の修繕-
続いて、大引きの上にくる根太の修繕を行います。
1.根太の寸法、本数を測る
大引きと同じように、腐り落ちたところを綺麗に掃除して、必要な寸法、本数を測ります。根太には、「転ばせ」と「落とし込み」の二種類があり、「転ばせ」は大引きの上に根太を等間隔に並べていく方法、「落とし込み」は、大引きに溝を掘って、そこに根太をはめ込んでいくという方法です。私の家は、転ばせの根太だったため、修繕も、転ばせで行います。
2.材料を用意する
根太は、腐り落ちたものは全て破棄してしまって、必要な本数を、一から付け直す、という方法を行って、厳密に嵌め込む様に寸法を取らなくても良いでしょう。300mmピッチで並べた時に必要な分の材料を用意しましょう。一般的には「二寸角(60mm×60mm)」の角材を使います。

3.間配り、ビス留め
用意した材料を300mm感覚で間配り、ビスは、しっかりと止まるものであればいいですが、75〜95mmのコーススレッドを使うのが妥当でしょう。この時に、ビスの頭が飛び出していると捨て貼り、床板を貼った時にでこぼこガタガタしてしまうので、ビスの頭は根太にめり込むまで締めましょう。
4.防湿塗装
床下は湿気がいっぱいです。何もしなくてもすぐにダメになるというわけではありませんが、出来るだけ長持ちさせたり、虫がつきにくくしたりするため、防湿塗装を塗っておくことをおすすめします。防湿塗装は床下用のものが、ホームセンターでも売っています。
-まとめ-
いかがでしたでしょうか。なかなか手間のかかる工程ですが、これはまだ、長い長い家直しの工程のほんの序章です。自分で住む家ですから、自分なりの、自分流のを見つけて極めて、カスタマイズしていけば、自ずと活路が見えてくるのではと思います。今後も、家直し等について、少しずつ書いていこうかなと思いますので、気が向いたら是非、覗きに来てください。
